ジュビロ磐田MF金子翔太(27)が苦境のチームを救う。13日のホーム浦和レッズ戦に備え、10日は磐田市内で調整した。前節鳥栖戦は0-2で完封負け。順位は来季J2自動降格圏の17位に沈んでいる。チームが抱えている深刻な課題は、決定力不足だ。攻撃陣は直近6試合でわずか1得点。そのゴールを挙げている金子は「勝ち点を積み上げていかなければいけない状況を考えれば、アグレッシブに先制点を取りにいきたい」と語気を強めた。

過去の経験もチームに還元する。昨夏まで在籍していた清水では、残留争いに巻き込まれるシーズンが多かった。最終戦まで気が抜けない重圧の中でプレーする苦しみは分かっている。決して誇れる経験ではないが、「目の前の試合に向けていい準備をどれだけできるかが、自分のパフォーマンスにもつながる。気持ちの部分が大事」と言い聞かせるように話した。

今季は残り10試合。約3カ月後の最終戦までには、来季の行方が決まっている。次戦出場でJ1通算150試合目となる金子は「(残り10試合は)人生を懸けて戦う」と言った。J1生き残りも懸けて、チームをけん引していく。【神谷亮磨】