サッカー元日本代表DF伊野波雅彦(37)が19日、自身のツイッターで現役引退を表明した。今季は関東社会人リーグ1部の南葛SCに所属し、リーグ戦に1試合だけ出場した。

伊野波はカタール・ドーハでFIFAワールドカップ(W杯)決勝のアルゼンチン-フランス戦を観戦した模様で「カタールの夕暮れ時の少しだけひんやりした空気と、4年に1度の世界一をかけたスタジアムの熱狂を感じながら、頭の中ではっきりと整理できたことがあります。私、伊野波雅彦は2022年シーズンをもって引退することを決断しました」と報告した。

アルゼンチンとフランスのスーパープレーを目の当たりにし、「今回は1サポーターとして純粋に試合を楽しみ、世界屈指の選手の能力やチーム戦術に感嘆している自分がいました。それに気付いた時『あ、選手としては引き際なんだ』と悟りました」などと説明した。

ドーハという地は伊野波にとって特別な場所で、ザッケローニ監督のもと日本代表でアジアカップを制している。

鹿児島実から阪南大へ進学し、FC東京でプロのキャリアをスタート。鹿島アントラーズ、クロアチア1部ハイデュク・スプリント、ヴィッセル神戸、ジュビロ磐田、ヴィッセル神戸、横浜FC、南葛SCと渡り歩いた。日本代表でも活躍し、14年W杯ブラジル大会のメンバーに選出されている。国際Aマッチ21試合出場1得点。

今後はサッカー界に恩返しをするとして、既に地元・宮崎でサッカー教室をスタートしており、それらの活動を活発化していくという。