J1アルビレックス新潟のエース、MF伊藤涼太郎(25)が攻撃をけん引する。

3日のアウェー湘南ベルマーレ戦に向け、2日は聖籠町で調整。4対1の鳥かご(パス回し)では相手の逆を突く、球さばきを連発。鬼決めじゃんけんでも勝負強さを発揮した。今、日本で最も旬なゲームメーカー。欧州移籍への動向が注目を集めるが、まずは目前の一戦に集中し、公式戦3連敗中のチームを勝利に導く。

 

自分の直感を信じ、相手を丸め込む。湘南戦前日の2日、伊藤は真剣な顔で練習に参加しながらも、味方の好プレーに「うっま!」と声をかけるなど、リラックスした表情も見せた。4対1の鳥かごの鬼決めじゃんけんでは直感的? にパーを出してMF松田詠太郎(22)に勝った。

前節ガンバ大阪戦(5月28日、1-3)では今季初めて前半のみで交代となった。「シンプルに良くなかった。ポジショニングの関係でほかの選手とかぶってしまったりとか、悩みごとが多い試合だった」と悔しがったが「湘南戦に懸ける意気込みは強く思っている」と気持ちは切り替わっている。

高い技術と判断力。ピッチ全体を上空から見ているかのような“情報収集力”に優れた司令塔。誰もが認めるスキルに、欧州移籍への動向が注目されるが「自分は何も気にしてない。毎試合、点を取るためにプレーしている。平常心で臨む」と話す。

湘南は11人が攻守両面でハードワークを惜しまない手ごわい相手。「中央は堅いと思うが1タッチプレーで揺さぶりたい」とゴールへの進入ルートをイメージする。主力数人がケガで欠場しそうだが「今のベストのメンバー。チームメートを信頼し、試合に臨む」。連敗ストップへ向け、エースがゴールに迫る。