アルビレックス新潟は土壇場で追いつく意地を見せ、ホームで湘南ベルマーレと2-2で引き分けた。0-2の後半30分。後半から出場のMF高木善朗(30)の今季初得点で1点差とすると、同ロスタイムに再び高木が右足でゴールネットを揺らした。J2ザスパクサツ群馬から完全移籍で加入したFW長倉幹樹(23)は後半21分に新潟&J1デビュー。左サイドからスピードに乗ったプレーを見せ、攻撃に勢いをつけた。次節18日はアウェーでアビスパ福岡と対戦する。
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元プロ野球選手の父豊氏(64)が応援に駆けつけた一戦で、善朗が意地を見せた。後半からピッチに入ると、2点を追う後半30分にミドルシュートを決めて1-2とする。勢いの止まらない司令塔は同ロスタイム。右サイドに開いたFW鈴木孝司(34)のラストパスを受けると、1トラップで相手をかわし、最後は強引に右足を振り抜いて同点のゴールネットを揺らした。
劣勢の展開の中、新潟&J1デビューとなった長倉が高木とともにスタジアムを沸かした。後半20分の投入から5分後、スピード豊かに左サイドを駆け上がり鈴木に低クロスを送る。同28分にはドリブルでペナルティーエリア内に侵入するなど次々とチャンスを作った。後半30分の高木の1点目のゴールシーンでは中央でボールを引き出し、ゴールに絡んだ。
湘南はJ2清水エスパルスからFWディサロが加入。前回対戦時(6月3日、2-2)に比べて前へのアクションがよりアグレッシブになったが、松橋力蔵監督(54)は「逆にそこが前回以上に高くなれば(ボールを)取った時の切り替えではチャンスにつなげられる」と話していた。新潟は前半。持ち味である最終ラインからの縦パスをつぶしに来た湘南の守備に手を焼き、2失点。前半は課題の残る戦い方となった。
前節5日の名古屋グランパス戦(0-1)は果敢にアタックするが、人数をかけてゴール前を固める相手から得点を奪うことが出来なかった。松橋監督は「スペースは10、20秒ボールを持って出来るものではない。1、2秒。そのタイミングでボールを受けて前を向く。そういう部分を有効に使いたい」とゴールへの道筋をイメージしていた。
後半に粘って同点に追いついた。司令塔の復活2ゴールに、新戦力の躍動での勝ち点1は次につながる。次節の福岡戦は勝利をつかみにいく。【小林忠】
▽松橋監督「長倉はあのポジションで使うシミュレーションはしていなかったが、素晴らしい活躍を見せてくれた。(高木)ヨシは周りをうまく生かしてくれる選手。よく決めた。チームを救う2点、彼に感謝しかない」
▽高木「ゴールでチームに貢献しようと思ってピッチに立った。(父に)ケガで心配をかけたのでいいところを見せることが出来た。野球をやったことがないが、明日(13日)のBC新潟(対信濃)の始球式でストライクを投げたい」
▽長倉「スタジアムがすごい雰囲気だった。負けていたが緊張せずにピッチに立てた。スピードを生かせた場面もあったが、まだまだ。チームメートの顔と名前は覚えた。この雰囲気の中、ゴールを決めたい」



