天皇杯で暴力や破壊などの危険行為に及んだ浦和レッズの一部サポーターが、日本サッカー協会やJリーグ、クラブに対し、暴徒化の直後にも「脅迫」と取れる発言をしていたことが28日、分かった。2日の天皇杯4回戦(対名古屋、CSアセット港サッカー場)で完敗し暴れた後、事態が収まってからも、追加処分があれば再び暴れる旨の声が応援リーダーからあったという。

愛知県警からパトカー10台以上、警官も約50人が駆けつけて事態を収めた後だった。関係者によると、会場内の一室に協会、Jリーグ、両クラブ、両サポーターの代表者3人ずつが集められ、確認し合った。そこで「現段階では(人に対して殴る蹴る等、直接の)暴力行為は確認できなかった」と暫定の結論が出た。その直後、浦和サポ側から(1)サポ同士は和解した(2)追加処分があれば再び暴れる、旨の主張があったことを複数の出席者が確認しているという。協会が31日にも開く臨時理事会に、報告として上げられるとみられる。

協会関係者は「暴れることを浦和側リーダーは威嚇手段と認識している」と指摘。再度の暴走予告は脅迫行為とも受け取れ、再発を未然に防ぐための裁定が、より厳しいものになる可能性は十分ある。永久追放、無期限入場禁止の処分が科される者の数は現時点で60人超となりそうな情勢だ。