WEリーグ、アルビレックス新潟レディースは14日、等々力陸上競技場でサンフレッチェ広島レジーナとのWEリーグカップ決勝に臨む。
試合前日の13日はクラブハウスのある聖籠町でランニングやパス回しで汗を流した。新潟一筋で在籍18シーズン目を迎えたMF上尾野辺めぐみ(37)は軽快な動きを披露し、笑顔で最終調整を終えた。クラブの悲願である初タイトルに向け、得意の左足でゲームを支配する。
広島との決戦前日。チームメートと談笑しながらピッチに入った上尾野辺だったが、練習が始まると表情が一変。懸命にボールを追い、正確なパスを次々と仲間につないだ。「パス練や対人の部分1つとっても、全員で雰囲気良くここまでこれている。いい形で決勝戦に臨める。楽しみ」。
卓越したテクニックと創造性は今季も健在だ。「エンジョイフットボール」を掲げてポゼッションスタイルを浸透させる橋川和晃新監督(52)のもと、味方の長所を引き出すプレーを連発して攻撃をけん引する。WEリーグカップ1次リーグ5試合でチームは9得点と昨季より攻撃に厚みを出す仕上がりに、司令塔は「昨季よりパスコースが2、3つと増えることはやっていて助かる。あとは精度が上がれば、もっと面白いサッカーができると思う」と手応えを感じている。
多くの大舞台を経験するレフティーは女子日本代表として11年W杯ドイツ大会で世界一に輝いた。だが、06年入団の新潟では皇后杯で準優勝4度、4強2度とクラブタイトルには縁がない。ファンはSNS上で新潟一筋のレジェンドに対し「めぐさんにタイトルを」といったコメントを多く投稿する。「うれしいが、こっちからしたら『ニイガタにタイトルを』という気持ち」と照れ笑いするが、期待はしっかりと受け止める。「(広島と)力は五分。個と戦術を融合させ、一瞬の隙を突きたい」。誰よりも新潟の勝利を渇望してきた司令塔の眼中には「優勝」の2文字しかない。【小林忠】
◆新潟Lのタイトル挑戦 皇后杯で11、13、15、16年度に決勝進出も、いずれもINAC神戸に敗れる。トップリーグ以外では03年に北信越女子サッカーリーグで優勝、06年になでしこ2部で優勝がある。



