川崎フロンターレが、PK戦までもつれた決勝で柏レイソルを下し、3大会ぶり2度目の天皇杯王者に輝いた。。試合は90分、延長30分を終えても0―0と決着がつかずPK戦にもつれこんだ。PK戦でも互いに譲らず10人目で決着がついた。

3時間を超える死闘。守り抜いたGKチョン・ソンリョン(38)は「みんなの優勝です」とかみしめるように言った。MF橘田健人主将(25)は「1年間苦しい時期もあったが、みんなで優勝できて幸せです」と喜びの涙を流した。

リーグ戦が8位に終わり、ルヴァン杯も1次リーグで敗退。「育成」をテーマに臨んだシーズンで、しっかりとタイトルを獲得した。鬼木達監督(49)が監督就任後、7季で7つ目のタイトル。常勝クラブとして、また1つ階段を上がった。

川崎Fがしぶとくタイトルをつかみ取った。

試合は一進一退の攻防が続いた。前半は相手FW細谷真大(22)をターゲットにした攻撃や、コンパクトな守備に手を焼いた。押し込まれる展開が続き、ほとんどチャンスを作れなかった。

鬼木監督も「少し難しいゲームになっていると思います。流動性が必要かなと思います」と前半を振り返った。

後半は、より相手の背後を意識した攻撃で勢いに乗る。同19分にMF瀬川祐輔(29)、MF遠野大弥(24)を2枚同時投入。選手たちがポジションを流動的に入れ替えて、川崎Fらしいパスワークで相手を押し込んだ。同32分には、FWレアンドロ・ダミアン(34)に代わり、FW小林悠(36)が途中出場し、さらにギアを上げた。

昨季オフに主将だった日本代表DF谷口彰悟(32)が海外移籍。今季はシーズン序盤からDFライン、FWにけが人が続出した。安定感を欠いたチームはリーグ戦で一時15位まで沈んだ。しかしそこから立て直し、10月以降公式戦10試合負けなし。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の1次リーグを5連勝で突破するなど、絶好調で天皇杯決勝を迎えた。

7季目となった鬼木達監督(49)は、昨季初めて無冠に終わった。「やっぱりタイトルをとり続けないと、やっぱりタイトルは途切れやすくなると思っている」とタイトル獲得の意義を語っていた。

日本代表クラスの主力が毎年のように抜け、「過渡期」ともいえる中での優勝。常勝軍団の伝統を引き継ぐために、クラブにとってかけがえのないタイトル獲得となった。