夏冬あわせて8度の全国大会出場を誇る新潟の古豪・北越高男子サッカー部が、下部組織「FC RADIX NIIGATA」を立ち上げ、活動をスタートさせる。母体はクラブチームのbandai12(新潟市)のジュニアユース(中学世代)で、既存メンバー17人と、昨秋のセレクションに合格した新1年生25人が「止める・蹴る・運ぶ」といった個人技術を伸ばしながら、グループ・チーム戦術の理解度を高める。

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北越高とbandai12がタッグを組み、全国の頂を目指す。活動を開始したジュニアユースチーム「RADIX」のアドバイザーを務める北越高・荒瀬陽介監督(34)は、「老若男女を巻き込みながら地域を盛り上げたい。プロ輩出はもちろん、各分野で活躍する選手を育てたい」と誓った。3月20日には同校サッカー部、bandai12の小学生、RADIXのメンバーが交流。最初はぎこちなさがあったが、一緒にボールを追うことで次第に雰囲気が和み、終盤には大きな笑い声がピッチに響いた。

チーム名のRADIXはラテン語で「根っこ」を意味する。荒瀬監督は「サッカーでもそれ以外でも高校、大学、社会人となった時に花を咲かせられるように。そのための根を育てたい」と思いを込める。練習は週3~5回で、北越高グラウンドを利用。bandai12と北越高のコーチが指導する。bandai12の小熊理祐代表(43)は「小中学生にとって高校生のプレーを間近で感じられることはプラス。憧れの対象にもなる」。荒瀬監督も「互いにいい刺激になる」と相乗効果を期待する。

サッカー技術の向上と人間形成の両立がモットー。荒瀬監督と小熊代表は「応援されるチーム、人間に成長してくれることが最も重要」と口をそろえる。学ぶ意欲、礼儀や立ち居振る舞いなどを徹底した上で試合で生きるスキル、戦術の理解度を磨いていく。個人技とパスワークを融合させたスタイルを志向する荒瀬監督は「技術はもちろん、認知、判断といったところを中学世代で落とし込みたい」と青写真を描く。

北越高は夏のインターハイ3度、冬の全国選手権5度出場を誇る実力校だが、近年は同じく育成組織を持つ帝京長岡高、日本文理高の陰に隠れている。荒瀬監督は「中高一貫で6年。小1から12年という子も出てくる。面白いことができるんじゃないかなと思います」。古豪復活へ-。新たなスタートを切った。【小林忠】

■北越高 全国選手権は02、04、07、08、09の5度出場(最高成績は02、07年の16強)。インターハイは05、07、19年の3度出場(最高成績は19年の8強)。主なOBはJ2鹿児島FW有田光希。