全国高校サッカー選手権静岡大会決勝が15日、IAIスタジアム日本平で行われる。6月の県総体決勝と同カードの頂上決戦は、10年ぶりの優勝を狙う藤枝東と、県総体との2冠を目指す浜松開誠館が激突する。両校の今季公式戦対戦は1勝1分け1敗の五分。実力伯仲の一戦では背番号「9」のストライカー2人がキーマンになる。藤枝東はFW木全悠太(3年)がゴールでケガからの完全復活を証明する。浜松開誠館はFW田窪悠己(3年)が自らの足で全国出場に導く1発を誓った。【神谷亮磨】
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藤枝東のエース木全は万全を期して出番を待つ。今大会の3試合はいずれも途中出場。9月に右ふくらはぎを痛めた影響でベンチスタートが続いている。それでも、聖隷クリストファーとの1回戦では途中出場で決勝点をマーク。決勝での起用法は流動的だが、「最初からいける準備はできている」と、今大会初の先発出場に意欲を示した。
自身の武器は181センチの恵まれた体格を生かしたパワフルなプレー。ケガで戦列を離れた期間も前向きに捉え、スケールアップを目指した。木全は「筋トレの回数も増やして、食事にも気を使うようになった」。リハビリ中はプールでの水中運動で体幹を強化。足腰を鍛える走り込みなども敢行し、当たり負けしない体作りに努めた。
中学時代は東京U-15むさしでプレー。勉強とサッカーの両立を目指して同校への進学を決めた。幼少期は中国の上海で生活し、インターナショナルスクールに通った。日本語と中国語、英語の3カ国語を話せる「トリリンガル」で、卒業後は一般受験での大学進学を目指している。全体練習後の勉強も日課だといい、「文武両道を実現するために藤枝東にきた」と、勉学にも全力で励んできた。
10年ぶりの全国選手権出場まであと1勝。6月の県総体決勝で敗れた相手とのリベンジマッチに向け、「どのタイミングで出てもゴールを決めるのが自分の仕事。絶対に勝つという一心で戦いたい」と、雪辱の1発を狙う。
◆木全悠太(きまた・ゆうた)2007年(平19)11月14日、東京都生まれ。幼少期は中国の上海で過ごし、小5から暁星小(東京)で本格的にサッカーを始める。中学時代は東京U-15むさしでプレー。181センチ、76キロ。右利き。血液型B。家族は両親、姉。
○…今年4月から指揮を執る植松弘樹監督(42)は伝統の重みを理解している。同校のOBで、高校3年時には主将を務めた。選手にはふじ色のユニホームを着て戦う誇りを意識付けている。母校を率いる重圧はあるが、「多くの人が期待してくれる中でやれるのはありがたいこと」。県総体ではあと1歩で全国出場を逃しただけに、「リベンジしたいです」と力を込めた。



