イングランド代表がキックオフ前に全員がピッチに片膝をついて、反人種差別を訴えた。

英国のプレミアリーグでは、19年の夏にコロナ禍での中断が明けた後にこのパフォーマンスを開始。20年に米国でジョージ・フロイド氏が警官の暴行によって亡くなってからは、試合前にパフォーマンスを実施してきた。今回のW杯にあたっても、代表のメンバー全員で話し合い、開幕戦で実行することを決めた。

大会前日にはサウスゲート監督が「私たちがチームとして(パフォーマンス)を支持し、長い間やってきたこと。我々は、これが、大きな影響を与えると感じており、世界中に広がる強力な声明であると思います」と話していた。

また、今回のカタール大会は初めて中東で開催されるW杯で、カタールでの人権問題に対し、欧米各国がそれを問題視。イングランド、ウエールズ、ドイツ、デンマークなど9カ国の主将が、多様性と包括性を推進する「ONE LOVE」の文字が入ったキャプテンマークを試合で巻くことを宣言。

チームの用具に政治的、宗教的、個人的なスローガンやコメント、メッセージを入れることを禁止している国際サッカー連盟(FIFA)が、開幕前日に「Football Unites The World」など別のメッセージ入りアームバンドを用意するという事態となっている。