20年東京オリンピック(五輪)新種目で初めて日本代表が結成されたスケートボード男子予選で、笹岡建介(19=PROSHOP BELLS)がパーク83・66点の1位で決勝進出を決めた。今日29日に男女決勝が行われる。

勝負服に日の丸や「JAPAN」の文字はない。一部の他国同様に普段通りの服装で、笹岡は未知なる戦いに臨んだ。深いおわんを組み合わせたようなコースで技を披露するパークでは、空中に飛び出す際の高さで他を圧倒した。

2回目の競技後の採点時には、会場内のDJになぜか日本語で「ケンスケ、チョ~ヤバイネ」とマイク越しに話しかけられ、ニッコリと笑った。そんなやりとりは「たまにあります」。真剣勝負の中でも、他の五輪競技とは違った“ゆとり”は健在。だからこそ「(重圧は)特に感じていない」と言い切った。

これまでは個人で遠征してきたため、選手村での定められた食事には「おいしくないです…」と苦戦の様子。アジアの中で日本は突出しており、今大会の位置づけを「分からないことを分かる機会」と学びの場に設定した。【松本航】