マラソン初挑戦の松田瑞生(22=ダイハツ)が2時間22分44秒で逆転優勝を飾った。

 両手を広げてゴールした松田は、2度、3度とガッツポーズを繰り返した。レース後のインタビューでも笑顔が弾けた。「最後は(地元)大阪の地で輝けてよかった。自分の夢は東京五輪出場。もっとしっかり練習を積みたい」と話した。

 レースが動いたのは25キロ地点。前田穂南(21=天満屋)安藤友香(23=スズキ浜松AC)松田の日本人3選手が争う中で、まずは前田が抜け出した。しかし、松田は終盤に猛追し、30・8キロ地点で前田を抜き去った。17年の日本選手権1万メートルで優勝した地力を見せた。

 松田は18・5キロで給水に失敗した安藤にスペシャルドリンクを手渡し、ドラマ「陸王」のようなフェアプレーも見せた。沿道では鍼灸師の母・明美さんの大声援を受けてパワーを爆発させた。

 2位に前田(2時間23分48秒)、3位に安藤(2時間27分37秒)が入った。

 2020年東京オリンピックの代表2枠を決めるマラソン・グランドチャンピオンシップ(MGC、2019年9月以降)への出場が懸かる大会。 

 今大会で日本人1~3位で2時間28分以内、もしくは同4~6位で2時間27分以内の選手はMGCへの出場権を獲得する条件が設定されていた。なお昨年8月の北海道マラソン優勝の前田穂南は既にMGCへの出場権を得ている。