男子走り幅跳びで橋岡優輝(20=日大)が世界選手権では日本勢初となる入賞を果たした。7メートル97の8位に入った。

予選の上位12人による決勝の3回目で7メートル97をマーク。9位選手に1センチ差で上位8人による4回目以降に進出を果たした。そこでは記録を伸ばせなかったが、世界のトップ選手と同じ舞台で戦い、貴重な経験を積んだ。

日大入学後は助走スピードが上がり、大きな成長につながった大学入学当初は秒速10メートルに達しなかったが、8月に日本歴代2位となる8メートル32を跳んだ時は「10・6ぐらい」だったという。東京・八王子学園八王子高時代の課題は今、世界基準の持ち味に変わっている。

日本選手権も3連覇中の端正な顔立ちのジャンパーは大きな舞台に強い。同じ会場だった4月のアジア選手権も8メートル22で金メダル。昨年の20歳未満で争うU20世界選手権も同種目日本勢初の優勝を飾った。結果を残す理由は、優れた足の感覚。それが高い修正技術を生み、記録を安定につながっている。

手応えと同時に世界の壁も感じた初めての世界選手権だった。優勝したゲイル(ジャマイカ)の記録は8メートル69で、銅メダルとの差は37センチだった。この経験を糧に東京五輪では、さらなる上の世界を目指していく。