集大成の走りを見せる。東京オリンピック(五輪)の代表選考会を兼ねる大阪国際女子マラソンの会見が24日、同市内で行われた。五輪5大会連続出場を目指す福士加代子(37=ワコール)は「陸上競技人生をかけて、明後日のレースを走りたい。これからの自分の人生につながるような走りにしたい」と誓った。

表情はリラックスしていた。昨年9月のMGCで3位に入り、暫定では東京五輪の代表権を持つ小原が「MGCを4番で終えて…」と言い間違えた時には、手を腹に当て、大笑いしていた。「調子はいい」という。その上で十分に練習を消化できなかった時もあり、「やってきたものに自信がない」のも事実。「マイクを持っている手が震えるくらい不安。狙いすぎているかもしれません。ずうずうしいですけど」。東京五輪の代表になる条件は、まず2時間22分22秒を切ること。「今はそんなに考えている余裕はない」。目の前のレースに集中する。

大阪国際女子マラソンは過去5度出場した。嫌な思い出も、いい思い出も詰まっている。08年は初マラソンで30キロすぎから大失速、昨年は不運の転倒で、初の途中棄権もした。一方で13年のマラソン初制覇、16年の2時間22分17秒の自己記録を出し、リオ出場を決めたのも大阪国際だった。マラソン人生を凝縮させたような大会に、競技人生をかけて挑む。