石巻専大(宮城)女子競走部に新戦力が加わった。米国人を父に持つフォックス真島新菜(18)は今春、八戸学院光星(青森)を卒業し、チーム練習に合流した。昨夏は800メートルと1500メートルで全国高校総体に2年連続で出場。高校では中距離中心だったが、持ち前のスピードと身長166センチの恵まれた体格を生かし、駅伝を含む長距離種目で全国上位を目指す。初めて親元を離れ、3月15日に入寮した真島は「自分の空間ができてうれしい。しっかりと自己管理したい」と新天地でのスタートに目を輝かせた。

昨年の東北高校陸上では800メートル3位、1500メートル4位。それぞれ、2分12秒87と4分29秒44の自己記録を持つ。駅伝では木ノ下中2年時に青森代表で全国女子駅伝に出場。県高校駅伝は1年時から出場も、チームは3年連続2位に終わり都大路には届かなかった。一時は美容専門学校への進学を考えたが、大学での競技続行を決意した。

創部6年目の同競走部は今季、3年連続5度目の全日本大学女子駅伝出場を狙う。昨年からは4年生1人が抜けたが、全国出場メンバー5人が残る。部員は11人。層の薄さを課題に挙げる泉田利治監督(65)は「1人でも多く4キロ区間を走れる選手を育てたい。新菜は未知の力があり、大化けする可能性がある。800のスピードを5000に生かせるように距離を延ばしてほしい」と持久力強化に期待した。将来、エースの期待を背負う真島は「もっと体を絞ってインカレに出たい」と、トラックと駅伝での全国出場を目標に掲げた。【佐々木雄高】

◆フォックス真島新菜(フォックス・まじま・にいな)2002年(平14)2月13日生まれ、青森・三沢市出身。岡三沢小5年から百石スポーツ少年団で陸上を始める。木ノ下中では1500メートルと3000メートルで2年時から2年連続ジュニア五輪出場。八戸学院光星で1年時に国体少年B800メートル出場など。家族は両親と姉。166センチ、57キロ。