全日本大学女子駅伝に13大会連続出場中の東北福祉大(宮城)女子長距離陣に期待の新戦力が加わった。5000メートルで16分13秒92の自己記録を持つ大型ルーキー長山優愛(ゆうあ、1年=順天)ら6選手がチームに合流。大学デビューに向けてスタートを切った。

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東京・東久留米市出身の長山は順天1年時の都高校駅伝1区の区間賞で都大路に出場。トラックでも2年夏の全国高校選抜2000メートルで8位入賞の実績を持つ。身長166センチの体格を生かした大きな走りが持ち味。5000メートル以外の自己最高も1500メートルが4分29秒13、3000メートルが9分28秒15とスピードとスタミナを併せ持つ。すでに3000メートルは北日本学生記録を突破。5000メートルも先輩の須藤ひかる(4年)が保持する東北学生記録に0秒52差に迫る。

高校では2年夏以降に調子を落とし、駅伝メンバーから外れる悔しさを味わった。チーム合流前まで小学時に陸上を始めたKMC陸上クラブ(東京・府中市)で体調を整えてきた。有力社会人2チームの誘いを辞退して健康科学部保険看護学科に入学。将来のエース候補の期待を背負う。長山は「早くベストまで持っていって、駅伝でもチームに貢献したい。看護師になるつもりですが(卒業時に)社会人から誘われる実績は残したい」と文武両道で全国上位を目指す。【佐々木雄高】

◆長山優愛(ながやま・ゆうあ)2001年(平13)10月3日生まれ、東京・東久留米市出身だが生誕地は福島。小5年から陸上を始め、中央中3年では都中学大会1500メートル2位で全国出場。都選抜代表で東日本女子駅伝にも出場。家族は両親と妹2人。166センチ、51キロ。

○…長山のほかにもフレッシュな1年生がそろった。梅村光理(栃木・白鴎大足利)は栃木高校駅伝で3年連続の全国切符獲得に貢献。同県駅伝では17年4区と18年3区で区間賞に輝き、昨年も4区3位と健闘したが、まだ全国出走経験がない。「(距離が)長いほど得意。どの区間でも走れるようにしたい」とレギュラー獲得を狙う。

盛岡誠桜(岩手)出身コンビも入部。菊池留梨は岩手高校駅伝で3年連続区間賞を獲得。昨年は主将も任され、2年連続で全国1区を走っており、「1年目からレギュラーを狙いたい」と意欲。再びチームメートになる及川花音も「5000メートルでもタイムを残せるようにしたい」と自己記録更新に挑む。

双子の石井明里(秋田中央)、美里(明桜)姉妹もチーム内競争に参戦だ。高校は別々だったが、土崎中以来の姉妹タスキリレーを目指す。昨年、秋田県高校駅伝2区区間賞の姉明里と18年東北新人陸上1500メートル7位、同3000メートル8位の妹美里は「2人で全国を走りたい」と夢を広げた。