東京五輪の陸上女子1万メートル代表に内定した広中璃梨佳(20=日本郵政グループ)のトレードマークは頭にかぶるキャップだ。天候、気温にかかわらず、レースでは必ず被っている。

広中はレースから一夜明けた4日、静岡・掛川市内のホテルでの会見に登壇。被るようになった経緯について説明した。長崎・桜が原中の頃から被っており、「雨の日の視界が悪くならないように買ったのがきっかけ」。それ以降、母に買ってもらった青いキャップは、晴れた日でも試合や重要な練習の必須アイテムとなった。被ると自然と気合が入り、集中力が高まる。

昨年から広中の帽子はピンクに変わった。所属する日本郵政グループはナイキと契約しており、その思い出と愛着が詰まった青いキャップは違うメーカーのためだ。試合では使わなくなったが、青いキャップは今も変わらず大切にしている。レースの“お守り”のような存在だ。

「『いつでも見守っててね』という感じで(レースで)必ず持ち歩くようにしています」と話した。