19年世界選手権男子400メートルリレー銅メダリストの白石黄良々(24=セレスポ)が10秒47(向かい風0・9メートル)で制した。

タイムは平凡だが「100点です。4台は出ると思っていなかった」と笑顔だった。というのも、昨年末にアキレス腱(けん)を故障し、4月にも左太もも裏を肉離れしていた。この日の決勝で履いていたスパイクはスプリンター用ではなく、長距離選手用のもの。足の負担を減らすための“応急処置”を施すほど十分に練習はできていない状態だった。ただ、その中で想定以上の結果が出たのは好材料になった。

予選は10秒89(向かい風0・9メートル)、準決勝は10秒67(向かい風0・5メートル)で、ともに1着だった。

まだ、完治したとは言えないが、少しずつ調子を整えて、東京五輪の最終選考会である日本選手権へと向かう。「マイペースにやって、最終的にオリンピックが見えてくれば」と話した。