全国高校駅伝(12月26日、京都)の予選を兼ねた全道高校駅伝が23日、北斗市運動公園陸上競技場発着コースで行われる。男子は札幌山の手が3年連続12度目の優勝を目指す。ケニア人留学生でエースのパトリック・キンヤンジュイ(3年)を中心に、3度目の大会3連覇で全国切符を狙う。

札幌山の手は準備を万全に整えている。竹本憲伸主将(3年)は「チームの状況はとてもいい。みんなが攻めの走りをすることができれば結果は出ると思う」と自信をのぞかせる。06~08年に初の3連覇、5連覇を達成した13~17年以来、3度目の3年連続Vへ照準を合わせている。

軸になるのはケニア人留学生でエースのキンヤンジュイだ。8月の高校総体(福井)5000メートルで、13分35秒57の2位。優勝した同じケニア人のコスマス・ムワンギ(広島・世羅)に最後で逆転され、0秒94差で振り切られたが大会新をマーク。昨年の全国高校駅伝優勝校の3区区間賞の難敵と競り合った内容に、自信を深めた。「調子はいいですね。ベストコンディション」と、上達中の日本語で話した。

全道高校駅伝3区で2年連続区間賞のキンヤンジュイ以外にも選手層は厚い。昨年の全国大会でアンカーの本間君耶(3年)や、1年生で2区を走った大橋正昊(まさひろ、2年)ら経験者が多い。本間は「去年までは先輩たちの力で勝ってきた。今年は自分たち3年生の力というのが大事になる。責任感というのは大きい」と口にする。

梶山一樹監督(50)はチームの仕上がりに「順調ですね。優勝を守っていかなきゃいけないという子どもたちの使命が強い。(例えば)階段2個飛ばしなんかしないで、ちゃんと1個ずつ上がっている」と着実なレベルアップを実感している。一致団結して、今年も頂点を目指す。【山崎純一】

◆全道高校駅伝 男子7区間42・195キロ、女子5区間21・0975キロで争われる。男子31校、女子20校が参加予定。男女各優勝校に全国大会の出場資格が与えられる。

◆全道高校駅伝の連覇 男子の最長は5連覇で、84~88年の室蘭大谷(現北海道大谷室蘭)、93~97年の東海大四(現東海大札幌)、13~17年の札幌山の手と3校が達成している。女子は85年の第1回大会から04年まで記録した室蘭大谷の20連覇が最長。