松田瑞生(26=ダイハツ)が2時間20分52秒の圧勝で、18、20年に続く3度目の優勝を飾った。

スタートから飛び出し、男子のペースメーカーをあおるような積極的なレース展開。第1集団に食らいついていた上杉真穂(26=スターツ)が25キロ付近で遅れ始めると、その後はひとり旅。ペースを緩めることなく、なにわ路を駆け抜けた。

2日前の会見では「大阪のコースは1番のホームであり、好きなコース。大好きな大阪で優勝したい」と3度目の優勝に意欲を見せていた。今回のテーマを「浪速のど根性走りで“松田旋風”を起こしたい」と力強く宣言した。

昨年の東京五輪代表には惜しくも落選し、補欠となり悔し涙を流した。そこから気持ちを立て直した今回。「過去を超える、自分を超えるには練習しかない。月間の総合距離は過去最高。(距離数は)ふせさせてもらうが、日本一と言われるぐらい積んできた」とこの大会にかけてきた。

今年を「世界陸上の年」と位置づける。7月に米オレゴンで行われる世界選手権で、昨年の五輪ではスタートラインにも立てなかった悔しさを晴らし、世界一に挑む。その目標へ、大阪は負けられない戦い。見事、己に打ち勝ち、松田が世界へと羽ばたく。