日本陸連は日本選手権最終日の12日、総括会見を開き、強化委員長の山崎一彦氏(51)が、世界選手権(7月、米オレゴン州)の内定選手が1人だった男子100メートルに言及した。

男子100メートルの代表内定は、10日の決勝を制したサニブラウン・ハキーム(タンブルウィードTC)のみ。サニブラウンは9日の準決勝で参加標準記録(10秒05)を突破していた。

一方で桐生祥秀(日本生命)や小池祐貴(住友電工)、多田修平(住友電工)ら東京五輪代表は今大会での内定を決められなかった。山崎氏は「オリンピックの翌年ということもあるのと、複数年で代表経験のある選手だと、どこかで谷間があるはずだと思っている。それは私たちも経験している。それでダメとかはない」とかばい、今後の奮起を期待した。

今回の日本選手権で決まった内定選手は10人。山崎氏はその中でもサニブラウン、男子110メートル障害の泉谷駿介(住友電工)、男子3000メートル障害の三浦龍司(順大)、男子走り幅跳びの橋岡優輝(富士通)については「入賞レベル以上を、私たちが期待していた選手がいたので安堵(あんど)感がある。サニブラウン、泉谷、三浦、橋岡あたりは(今回の日本選手権で)入賞レベル以上の戦いをしたと思う」と評価した。