女子砲丸投げで、6月の日本選手権女子円盤投げと砲丸投げの2種目を47年ぶりに制した郡菜々佳(25、新潟アルビレックスRC)が15メートル20の大会新で優勝した。17日の円盤投げも大会新の54メートル27で制覇。日本選手権と同じく県でも2冠を獲得した。

郡は「15メートル80は投げたかった」と少し苦笑いした。2投目に従来の大会記録14メートル66を更新する15メートル20をマーク。日本記録の59メートル03を保持し、本腰を入れている円盤投げとは異なり、砲丸投げは日本選手権後、ほとんど練習していなかった。それでも余裕の大会新で貫禄を示す。

17日の円盤投げの優勝記録は、78年に高橋真津子(両津高教)が出した49メートル38を44年ぶりの更新する大会新だった。日本選手権での2冠達成のように新潟でも歴史的な記録を塗り替えた。練習拠点をこれまでと同じ母校の九州共立大(福岡)におきながら、4月に新潟RCに加入。所属先のバックアップがあるのは大きい。「県選手権で2つ記録を更新できたのはよかった。恵まれた環境にいる。感謝の気持ちでいっぱい」。この日は試合後、高校生選手や一般ファンにサインを求められるなど、新潟での人気も高まっている。

円盤投げでの23年世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)、24年パリ五輪出場が当面の目標。今年の世界選手権は参加標準記録(63メートル50)を更新できず、出場はならなかった。ただ、「身近なものに感じた」とテレビ観戦で刺激を受けた。「まず60メートルを投げたい。その手ごたえはある」と自信を言葉にした。