早大が復活ののろしを上げた。往路5位から、復路は各選手が粘りの走りで上位戦線に踏みとどまっての6位。「5位以内」の目標には届かなかったが、前回13位で予選落ちした記憶を拭い去る躍進となった。

昨年6月に就任したオリンピックランナーでOBの花田監督は「来年につながる走りです。上級生の頑張りは必ず、下級生にも良い影響を与える」とたたえた。指揮を執る前に練習を視察した4月、チームはけが人続出で崩壊状態だった。まともに走れたのは5人ほど。そこから練習方法を変え、選手との信頼関係を築き、スタミナ面での強化を図った。

6区で北村が「本当かな?」と本人も驚く快走で3位と流れを呼び込み、疲労骨折や体調不良などで苦しんできた主将の鈴木が7区で粘った。「今年1年、変えていこうといろいろやった。ついてきてくれて感謝したい」と4位でつないだ。残り3区間も、後輩がしぶとく走り抜いた。

指揮官は選手の奮闘を評価しながら、言う。「野球でいえば、今年は守る走り。まだ得点を挙げるようなトレーニングはできてない。攻める駅伝をしたい」。自分たちからレースを動かす、攻める駅伝こそが優勝の必須条件とみる。第1回大会にも出た伝統校。11年から遠ざかる優勝へ、100回大会では攻めにいく。【阿部健吾】

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