昨年7月の世界選手権7位入賞のサニブラウン・ハキーム(24=東レ)が、10秒13(追い風1・2メートル)で1着でゴールし、準決勝進出を決めた。「(体は)動いてはいた」と振り返り「(今季)3戦目なので、ここからっすね」と笑顔を見せた。

昨年6月10日に同選手権を制して以来、358日ぶりの国内レースで貫禄を示した。4日の準決勝、決勝では、12年まで4連覇した江里口匡史(大阪ガス短距離コーチ)以来、11年ぶりの連覇が懸かる。

現時点で8月の世界選手権(ブダペスト)の参加標準記録(10秒00)を満たしていないが、昨夏の世界選手権で8位以内かつ日本人最上位につけたことにより、今回の日本選手権で10秒00を突破した時点で5度目の世界選手権代表に内定する。

今季は4月下旬に2レースに出場。ともに追い風参考記録ながら、初戦は10秒13(追い風2・3メートル)、2戦目は10秒16(追い風2・9メートル)をマークし「平均的に良くなってきた」と手応えを得ている。

大会開幕前日の5月31日の会見では「この大会での具体的なターゲットはないですが、仕上げていく過程で勝手に(タイムも)出ていくかなという感じ」と語っていた。

約1年ぶりのレースを終え「久々に帰ってきたなって感じと、明日はもっとお客さんが入れば楽しいかな」と翌4日の準決勝以降を見据えた。。