12年ロンドン五輪男子マラソン代表の藤原新(31=ミキハウス)が、出場予定だった24日の東京マラソンを、左太もも半腱(けん)半膜様筋の炎症のため欠場することが19日、東京マラソン財団から発表された。1月に左太もも裏を痛め今月3日の丸亀国際ハーフマラソンも欠場。現状を「あまりよくない。調子は右肩下がり」と話していた。

 ロンドン五輪は日本人最下位の45位に終わり、昨年12月の福岡国際は2時間9分31秒で4位。年明けには川内優輝(埼玉県庁)と合同練習もこなしたが、その後に感じた痛みが引かず、1月末に医師から「全治1カ月」と診断された。昨年は日本歴代7位の2時間7分48秒で走るなど、東京マラソンは過去4度走り、2位3回の「特別な思いがある」レースだったが、回復が見込めず断念した。

 8月の世界陸上モスクワ大会の代表選考会を兼ねる東京マラソンの欠場で、藤原に残された世界切符のチャンスは2レース。2時間7分59秒以内の派遣設定記録をクリアすれば代表候補となる、4月のボストンとロンドンだが「具体的なプランはまだない」と話すにとどめた。