女王の座を奪い返せるか-。09年の前回大会で、まさかの記録なしに終わった女子棒高跳びの世界記録保持者エレーナ・イシンバエワ(29=ロシア)が、満を持して大会4日目(30日)の決勝に臨む。世界記録を27度も更新している第一人者が、華麗に宙を舞うか。石塚浩・日女体大教授(55)に展望してもらった。

 (前回の開催地)ベルリンの空で心まで折れたイシンバエワですが、予選を見る限り、だいぶ調子を取り戻し復調の兆しを見せています。不死鳥のように、よみがえってほしいですね。

 技術的にも飛び抜けたものを持っているので、金メダルに一番近い。勝負のポイントは、どの高さでスタートし、どこまでバーを上げてくるか。対抗するのはロゴウスカ(ポーランド)。彼女の正確な技術も勝負のカギを握ると思います。イシンバエワが1回目に成功させ、それまでの試技でロゴウスカが、どんな跳躍をしているか。そんなところも見てみたいですね。

 イシンバエワには、不死鳥として世界記録にバーを上げてほしい。可能性は五分五分。彼女のオーラのある雰囲気があれば、可能性はあると思います。