全国高校バスケットボール選抜優勝大会(ウインターカップ)が今日23日に開幕する。3連覇を目指す女子の札幌山の手(北海道)は1回戦で盛岡白百合学園(岩手)と対戦。斎藤麻未、佐藤奈々美ら1年生が急成長し、史上3校目の偉業を目指す。

 ジャンプシュートが得意な斎藤は昨年の連覇を自宅のCS放送で見た。日本代表にも入った長岡萌映子(18=富士通)が主将として率い全国一になったチームに憧れ進学を決めた。反転してのシュートが武器の佐藤は「一番のチームで自分を試したい」と、道南の北斗市から進学。上島正光コーチ(69)が「2人はスタメンだと思う」というほどの信頼を勝ち取った。

 3回戦で敗れた夏の総体では、1年生の出番は少なかった。船引まゆみコーチ(32)は「秋以降に勝負するため、1年生には無理をさせなかった」と言う。夏までは連日走力練習を課し、戦術練習を始めたのは9月に入ってから。11月の道予選決勝では佐藤がチーム最多の20得点、斎藤が2位タイの13得点と結果を出し、総体道予選決勝で敗れた札幌創成を破った。新堀京花主将(3年)は「(1年生も)山の手の戦い方が分かってきた」とチーム力アップを感じ取っている。

 上島コーチは「エースがいない分、全員が走ってリバウンドを取らないと勝てない。1年生に期待しています」と、積極的に起用する考えだ。斎藤は「(長岡と)同じプレーはできません。でも、自分のプレーで同じ結果(優勝)を出したい」。佐藤も「優勝に向けて頑張りたい」。伸び盛りの1年生が、チームを3度目の頂点に押し上げる。