<バレーボール・全日本高校選手権:鎮西2-1とわの森三愛>◇7日◇男子3回戦◇さいたまスーパーアリーナ

 男子で北海道勢のそろってベスト8進出はならなかった。とわの森三愛が1-2で鎮西(熊本)に、1年生主体の東海大四も0-2のストレートで日本航空(山梨)に屈した。とわの森三愛は一昨年の準優勝校から第2セットを奪って追い付いたが、最終セットで力尽きた。昨年12月の合同練習を経て今大会に臨んだ2校は、今後も「共闘」しながらバレーボール王国復活を目指す。

 コートの真ん中を抜ける鎮西の強いスパイクを見送り、とわの森三愛の今年度の挑戦は終わった。「(同点に追い付いた)第2セットはプレーしていて楽しかった。勝って、総体で負けた星城(愛知)に挑戦したかった…」と、チーム最多の15得点を挙げた小池勇輝(2年)が唇を噛んだ。

 春高バレーが全日本選手権に衣替えして3年目。これまで全敗だった道勢の男子が、ようやく初戦を突破し、計3勝を挙げた。昨年12月下旬に2校で5日間の合同練習を実施、約30セットを戦ったことが功を奏した。「対戦したとしても決勝。それなら2校で実戦練習を積んだ方がいいと思いました」と、とわの森三愛の山田和弘監督(55)は話す。

 実戦面に加え、情報面でも成果があった。東海大四の末藤裕貴(3年)は「合同練習の時に、(1回戦の)足利工大付の情報を聞いていたので、安心して試合ができた」と話す。東海大四の松田修一監督(26)は、「今後も合同練習の機会をつくって、切磋琢磨(せっさたくま)していきたい。強い北海道のバレーボールを取り戻します」と力強く宣言した。かつて1年で総体、国体、春高の3冠を手にし、隆盛を極めた道高校バレーボールが、この日の敗戦から新たな歴史を刻み始める。