日本柔道界最小クラスの期待のホープが誕生した。男子60キロ級で身長156センチの永山竜樹(りゅうじゅ、20=東海大)が初優勝を飾った。決勝では、優勝候補の15年世界選手権3位の志々目徹(了徳寺学園職)を延長戦の末に下した。12月に行われるグランドスラム東京大会の切符を手に入れた。

 延長戦開始46秒。永山は小外掛けで技ありを奪い、勝利した。「体の大きさではない。パワーとスピードがあれば勝てる」。今年4月の選抜体重別選手権で敗退後、「地力がない」と自覚し、稽古では81キロ級、90キロ級の相手と組んでいる。重量級効果もあり、同大OBでリオ五輪男子60キロ級銅の高藤直寿との稽古では「練習だと結構イケる」と強気な姿勢を見せる。次の目標はグランドスラム東京での優勝だ。「さらに地力をつけて、柔道は体格差ではないことを証明したい」と力を込めた。