全国屈指の強豪・常翔学園(大阪第2)が、5度目の優勝を飾った12年度大会決勝戦以来4大会ぶりの花園勝利を挙げた。

 Bシードで登場し、この日の初戦は佐賀工。立ち上がりはラインアウトが安定せず、一進一退の攻防が続いたが、FWで徐々に攻め上がり、最後は左に回してWTB勝又佑介(3年)が先制トライを決め、試合の流れを引き寄せた。

 野上友一監督(58)は初戦突破に「久しぶりですね~」とほっとした笑みを浮かべた。昨年大会もシードで出場しながら、初戦で天理に敗退。しかもグラウンドがこの日と同じ第3グラウンドとあって、嫌なイメージがあったのか「初戦でしょ? しかも相手が佐賀工。強いのはわかってたんで、めちゃめちゃビビッてました」と喜んだ。

 伝統的にアタックの強さで知られる相手を完封した。特にFWは相手のサイドアタックを根気強く、体を張って封じた。フッカー松田一真(3年)は「今日の初戦がまず山場と思ってたんで」。ロックのファイアラガ望サムエル(3年)は「とにかく(グラウンドに)寝てるヤツがおらんように、みんなが常に立ってプレーすることを意識したのがよかったと思います」と話した。

 常翔学園の大会通算勝利数は89勝となり、秋田工(131勝)天理(103勝)に次いで、単独3位となった。