アジア・オリンピック評議会(OCA)はコンピューターゲームの技を競う「e(イー)スポーツ」を、中国の杭州で開催される22年夏季アジア大会の正式競技として採用すると発表した。AP通信が19日に伝えた。18年の夏季ジャカルタ大会では公開競技として実施される。OCAは採用理由について「若者が参加する新しい形のスポーツで、急速な発展と人気を反映したもの」と説明した。

 eスポーツのeは「electronic(エレクトロニック=電子の)」の意味。日本では知名度は低いが、欧米や中韓などでは対戦型のコンピューターゲームをスポーツと捉えて大勢の人を集めて大会が開催され、億単位の年収を得ているプロ選手もいるとされる。

 日本では15年4月に日本eスポーツ協会が発足。昨年は3月に第1回の日本選手権が開催され、11月にはサッカーJ2の東京Vなど6チームが参加して国内初の全国規模のリーグ「日本eスポーツリーグ」が開幕。週末などにオンラインでサッカー、格闘技、シューティングの3種類で対戦し、順位が争われている。

 日本体育協会、日本オリンピック委員会(JOC)への加盟を目指す日本eスポーツ協会にとって、今回のOCAの決定は追い風となりそう。協会関係者は「日本はeスポーツの後進国。中国や韓国など盛んな国に追いつけ追い越せでやっていく」と意気込んでいた。

 ◆アジア大会での非五輪競技 アジア最大のスポーツの祭典のアジア大会は非五輪競技が実施されている。14年の韓国の仁川(インチョン)大会ではボウリング、クリケット、カバディ、空手、セパタクロー、スカッシュ、武術などが実施された。過去のアジア大会ではビリヤード、ドラゴンボート、ローラースポーツ、ダンススポーツ、ボディービル、チェス(囲碁を含む)などが行われた。