日本体操協会の水鳥寿思男子強化本部長は3日、モントリオールで取材に応じ、世界選手権の男子予選で左足首を痛めて途中棄権し、個人総合7連覇を逃した内村航平(リンガーハット)が「左足の前距腓(ぜんきょひ)靱帯(じんたい)不全断裂で全治2~3週間」と診断されたと発表した。骨に異常はなく、手術の必要はないという。この日、市内の病院で検査を受けた。

 水鳥本部長は「体操ができなくなるレベルのけがではない」と述べた。緊急帰国はさせずにチームに残す方針という。

 内村は10月下旬の全日本シニア選手権など今季の残り試合を欠場して回復を優先させる見通しを示し「(予想より重傷でなく)ほっとした。自分は安静にして治すタイプじゃない。松葉づえを持つのも面倒くさいし、歩いた方がすぐ治りそう」と笑顔を見せた。競技人生で初めてという途中棄権を強いられたが「どうしようもない状況だから諦めはつくかな。割り切れていて不思議と悔しくない」と落ち着いた表情で話した。