女子500メートルは平昌五輪金メダル候補の小平奈緒(31=相沢病院)が自身の国内最高記録を0秒14更新する37秒25で3年連続8度目の優勝を果たした。同種目は昨年大会から国内外で出場レース16連勝。W杯を全勝で総合優勝した昨季からの盤石の強さを見せつけた。4位までの選手が37秒台の好記録を出すなど、日本の複数メダル獲得の期待も高まった。

 小平だけじゃない。日本短距離女子にメダルラッシュの夢が広がった。女子500メートルでは、小平に続く、2位郷亜里砂、3位辻麻希、4位神谷衣理那も、メダル圏内ともいえる37秒台をマークした。ナショナルチーム短距離担当の小原コーチは「メダル独占の可能性もある」と、期待を込めて言った。

 昨年大会では小平1人が37秒台。シーズン通しても、小平と後続の差は大きかった。だが、絶対的なエースの存在が、日本女子を引っ張り上げる。世界一を間近にすることで、大きな刺激を受けた。2位郷は昨年小平の優勝タイムを100分の2秒上回る。3位辻も得意の100メートルで自己ベストを出す。4位神谷も今大会初の37秒台で、自己ベストに0秒3まで迫った。

 W杯出場枠は5も、五輪出場枠は3。辻は「国内の争いは今まで以上にレベルが高い」と引き締める。高レベルの切磋琢磨(せっさたくま)は、必ずメダルにつながる。

 ◆スピードスケートの五輪代表選考 11~12月のW杯前半戦4大会と12月27~30日の五輪代表選考会(長野市)の結果に基づいて決まる。国際スケート連盟(ISU)はW杯前半戦の成績により、各国・地域に最大男女各10人の代表枠を配分。W杯4大会で3位までに3度以上入るなど日本連盟が定めた基準を満たせば、選考会出場を条件に代表となる。残りは選考会の結果で決まる。