男子テニスで元世界4位の錦織圭(27=日清食品)が、日刊スポーツに独占告白した。右手首のけがの現状、リハビリの様子、17年を振り返って、そして復帰の時期などを語ったインタビューの主な一問一答を掲載する。

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 -ケガをした瞬間は。

 錦織 今までにない痛みだった。普段は徐々に痛みが来て、最後、筋肉にダメージが来てケガをするというパターンが多かった。今回は1回のサーブで、何か手首が外れるような感じがあった。どれぐらいのケガなのかが分からなかったので、最初は、すごい怖かった。

 -最初の診断は。

 錦織 (大会の)ドクターに診てもらった時は3週間と言われて。全米もぎりぎり出られるか出られないかぐらいと言われたので。そんなに悪くないかなと、1回はほっとした。その後、いろんなドクターに診てもらったら「手術」という言葉が出てきて。そこから結構、不安と闘っていた。

 -また手術するのか、みたいな感じかな。

 錦織 そうですね。最低、半年はかかると言われたし。でも、3、4人ぐらいは手術と言われたので、ほぼ諦めていた。

 -目の前真っ暗?

 錦織 それもあったが、意外と(心の)片隅で、いつか来るんじゃないかというのはずっと思っていて。特に最近は、順調に行きすぎているところもあったので。何となく自分がけがと闘わなくてはいけないというものは、常に持っている。だから、いつか(大けがが)来るんじゃないかという構えみたいなのは、片隅には毎年あった。だから、やっと来たかっていうところは20%ぐらいはあった。

 -前のひじの手術の時と比べてダメージは少ないか。

 錦織 少ないと思う。前回は手術するまでに期間が長かったので。原因が分からずといった期間が長くて、より時間も取られた。初めての経験だったし。今回はつらさはあるが、新しい出会いがあったり、いろんな刺激的なことがたくさんあった。ケガをしたおかげっていうのも何だが、ポジティブな面も今回はある。それが、前回と一番、違うところ。

(続く)