仙台市泉区の「アイスリンク仙台」のリニューアル完成披露セレモニーが1日、行われた。同施設は、18年平昌五輪で連覇を狙うフィギュアスケート男子の羽生結弦(22=ANA)や06年トリノ五輪金メダリストの荒川静香さん(35)、02、03年の世界選手権銅メダリストの本田武史さん(36)が練習拠点としていた。

 この日は、荒川さんと本田さんがセレモニーに出席した。荒川さんは「このリンクでは、私も本田武史さんも練習を積み重ねて世界に挑戦をしていきましたように、羽生選手はこのリンクでスケートに出会い、また世界で挑戦して世界で戦い続けています。仙台、宮城から多くのアスリートがオリンピックに向けて育っていくことを願っております」と語った。本田さんは「このリンクから世界で活躍するスケーター、羽生結弦選手のような素晴らしいスケーターが生まれることを、願っています。本日はおめでとうございます」と話した。

 羽生はメッセージを寄せた。「このたびはリニューアルオープン、おめでとうございます。アイスリンク仙台は僕が小さいころから練習した場所で、とてもお世話になりました。今回セレモニーに参加できないのはとても残念ですが、またリニューアルされたアイスリンク仙台で滑れることを、楽しみにしています」という内容だった。

 荒川さんは同施設での幼少期の羽生との思い出を振り返った。練習場に訪れた際に羽生から、自身の代名詞「イナバウアー」を見てほしいと言われたという。「東北では自分から手を挙げる子は少ないので印象に残っている」と明かした。 荒川さんは、右足首靱帯(じんたい)を痛めた羽生に向けて「まずは元気な姿を見せて」とエールを送った。本田さんも「NHK杯でケガをしてしまって治療中だと思うが、平昌五輪を目指して」と語った。

 荒川さんの更衣室の整備などの提案や、羽生による音響設備の改良案も採用されている。新設された展示スペースでは、荒川さんと羽生が使用したスケート靴も見られる。同施設に隣接して、18年4月ごろをめどに、サッカー施設「MIFA Football Park 仙台(仮称)」と複合施設「WILD BEACH 仙台(仮称)」も完成予定。