郡山商(福島)は大敗したが、東北女王の意地を見せた。

 プランが崩れた。佐藤由佳主将(3年)は「前半から相手のシュートが入って、立て直すのに苦労した」と涙ながらに語った。体格で上回る相手に対し、高さでミスマッチが起きても、チーム全員でカバーするつもりだった。だが第1クオーター(Q)から相手はアウトサイドのシュートで攻めてきた。第1Qだけで4本の3点シュートを決められた。

 第2Q以降も差が縮まることはなかった。第3Q終了時には49-74。6月の東北大会で初優勝したチームが、前回大会8強に100点ゲームをたたきつけられる可能性もあった。だが、第4Qは攻撃がかみ合い、相手を上回る24点を奪ってみせた。加えて相手の攻撃の精度が落ちたこともあり、ギリギリのところで踏みとどまった。松本理コーチ(42)は「最後まで諦めないプレーを見て、初めてゲーム中に涙を流しました」と選手の健闘をたたえた。佐藤由は「最後に意地を見せられました」と語った。