東京五輪新種目サーフィンの五十嵐カノア(20=木下グループ)が25日、都内で今季を終えての会見を行った。

 東京五輪に日本代表として出場することを希望している五十嵐は、最高峰のチャンピオンシップツアー(CT)の今季の順位は昨季より3つ上げ17位。20日には国際サーフィン連盟(ISA)から、CT上位10人が東京五輪出場権を得ることが発表され、「東京五輪への道がクリアになって、CTトップ10に入ることがはっきりと来季の目標になった」と話した。

 今季を振り返り「勉強になった1年。昨季よりもサーフィンがうまくなった」との手応えを得た。サーフボードのカーブの反りを今までのものより平らにし、さらに約2・5センチほど短いサーフボードに変更。持ち味であるスピードのあるサーフィンを、より体現できるようになった。「去年は100%の力を出してやっと出ていた点数が、今年は100%の力ではなくても出せるようになった」と余裕もできた。

 米国カリフォルニア州で生まれ、同州ハンティントンビーチを本拠地とする五十嵐にとって、5月の千葉一宮オープン以来の帰国となり「日本は親戚もいるしラーメンも食べた。日本食はおいしい」と笑みを浮かべた。現在は日本と米国の両方の国籍を所持しているものの、日本代表として出場するための手続きを進めている。東京五輪に向けて「親戚も家族も日本人。だから日本代表として出たい。みんなの前でオリンピックで金メダルを取るサーフィンを見せたい」と力強く意気込んだ。