20年東京五輪、24年パリ五輪を目指す若手選手たちが、低酸素トレーニングを体験した。

 日本スポーツ振興センター(JSC)が26日、有望アスリート海外強化支援事業のターゲットアスリートを対象とした研修会「有望ラボ」を東京・北区の国立スポーツ科学センター(JISS)で実施。陸上男子短距離のサニブラウン・ハキーム(18=東京陸協)や卓球男子の張本智和(14)同女子の平野美宇(17=ともにエリートアカデミー)らが参加した。

 JSCのターゲットアスリートは、20年の東京五輪で活躍が期待され、24年パリ五輪では金メダル獲得が期待できる「10年に1度の逸材」。陸上、卓球の他にテニスや飛び込みなど11人が選定されている。この日はうち7人が参加。低酸素トレや時差調整法などの講義を聞き、標高3776メートルの富士山頂並の酸素濃度に設定されたJISS内の低酸素室でバイクをこいだ。

 これまで長距離など持久系の競技に効果があると思われてきた高地(低酸素)トレだが、最近はスプリント力向上にもつながることが知られる。サニブラウンは「今までは、あまり低酸素の知識がなかった。これで練習のバリエーションが増えれば」と前向き。平野も「勉強になった。1日に何試合もするので、低酸素(トレーニング)もいいかと思った」と話していた。