飛龍(静岡)が55-59で帝京長岡(新潟)に敗れ、同校初の4強進出はならなかった。SF関谷心(2年)のドライブなどを軸に、序盤から熱戦を演じたが、今夏の全国総体4強の相手に、終盤力尽きた。

 試合終了のブザーが鳴り響いた瞬間、飛龍の選手たちがコートに崩れ落ちた。得意の3点シュートを6本決めた伊東潤司主将(3年)は「自分たちのバスケはできましたが、相手が一枚上でした」と唇をかんだ。

 ベンチ入り15選手の平均身長は飛龍178・3センチ、帝京長岡177・1センチとほぼ同じ。ともに堅守速攻を軸に勝ち上がってきた。最後に力尽きた飛龍だが、全国総体8強に続いて「走るバスケ」が全国で通用することは示した。涙を流した関谷は「来年は優勝を目指していきます」と前を向いた。20年ぶりの8強進出を誇りに、胸を張って静岡に帰る。【鈴木正章】