元世界ランク4位で、同27位の錦織圭(28=日清食品)が、右手首のけがから復帰後、8試合目にして初めてトップ100の選手に勝利した。同72位のエフゲニー・ドンスコイ(27=ロシア)に、1度も自分のサービスゲームを落とすことなく6-2、6-4と快勝。ベスト8に進出した。準々決勝では同91位のアルボット(モルドバ)と対戦する。

 錦織は、滑り出しの第1ゲームで、相手のサービスゲームを破ると波に乗った。ラケットを振り切ることで、得意のストロークでドンスコイを振り回した。第7ゲームでもブレークに成功。自分のサービスゲームでは1度もブレークポイントを与えない出来で、最高のスタートを切った。第2セットも2オールからサービスブレーク。そのまま押し切った。

 錦織は、昨年8月に右手首の腱(けん)を脱臼。同8月のロジャーズ杯2回戦対モンフィス(フランス)以来のツアー大会出場となった。同大会以来、実戦から遠ざかっていた錦織は、1月22日開幕のツアー下部大会、米ニューポートビーチ・チャレンジャーで復帰。1回戦で同238位のノビコフ(米国)に敗れたが、同29日からの米ダラス・チャレンジャーで優勝。ツアー下部大会通算6勝目を飾っていた。今大会がツアー大会復帰戦となる。