平昌(ピョンチャン)五輪スピードスケート女子で金銀銅と3個のメダルを獲得した高木美帆(23=日体大助手)が28日、来月10日開幕の世界選手権(オランダ・アムステルダム)出場のため、成田空港から出発した。

 2日前の26日に韓国から帰国したばかり。休む間もなかったが「もともと(日本の)滞在時間が短いことは分かっていた」と織り込み済みで、疲れは見せなかった。

 世界選手権は500、1500、3000、5000メートルのタイムを得点で出し、総合順位で争う。オールラウンダーの高木美にとっては、自分の持ち味を出せる大会になる。昨年は日本勢17年ぶりのメダルとなる銅メダルを獲得。3個のメダルを得た平昌五輪の勢いに乗る今年は、日本人初優勝も期待される。本人は「具体的な目標はまだない」と無欲だが「五輪でメダルを取ったという感覚でなく、いつもと同じように課題に向かって取り組んでいきたい」とどこまでも貪欲に話した。

 滞在2日間の日本で、冬季五輪の盛り上がりを実感できた。「以前であれば、羽生選手のファンが多いのかなと思っていたが、今は自分たちのことを見に来てくださっている方もいるんだなと感じた。勘違いでなければ」と笑みを浮かべた。注目度もパワーに変え、世界選手権では日本人初の世界の頂点を目指す。