女子レスリング五輪4連覇の伊調馨(33=ALSOK)を巡るパワハラ問題で、内閣府が一時「調査は終わった」と回答していたことが4日、分かった。レスリング関係者からの告発状を内閣府の公益認定等委員会に提出した代理人の貞友義典弁護士(65)が明かした。同氏によると、昨年12月14日に内閣府へ日本レスリング協会のガバナンス(組織統治)に関わる質問状を送付。返答がないため伊調を巡る具体的な事案などを記した告発状を1月19日に提出した。同31日に問い合わせたら内閣府担当者から「調査は終わった。ガバナンスは問題ない。告発状は今後の参考にする」と回答を受けた。同問題が公になった1日以降連絡はないという。

 林文部科学相は2日、協会の倫理委員会が5日以降に伊調と栄強化本部長の聞き取りすることを明らかにした。伊調は1日、告発状に一切関わっていないと表明。栄氏と協会も告発状の内容を否定している。