代表争いではなく、その先へ。卓球女子日本代表の馬場美香監督(52)は12日、ワールドツアー、カタール・オープンを終え、成田空港に帰国した。

 世界選手権団体戦(4月29日開幕、スウェーデン)代表に、中学3年の長崎美柚(15=エリートアカデミー)を抜てきしたことに、最近の躍進と将来性を挙げた。さらに東京五輪代表争いに加わることも期待した。

 東京五輪の代表枠は3。世界ランク最上位3位の石川佳純(25=全農)は3大会連続出場を狙う。リオ五輪代表で同5位の伊藤美誠(スターツ)昨年、中国勢を連破した同6位の平野美宇(エリートアカデミー)昨年世界選手権女子ダブルス銅メダルで同12位の早田ひな(日本生命)と黄金世代の17歳トリオもいる。そこに15歳の長崎も代表争いに加わることになる。

 馬場監督は、激しい代表争いを歓迎する一方で「日本代表が目標だと成長が止まる」とくぎを刺した。「打倒中国を実現する選手を求めている。中国選手を倒す実力がつけば、必然と代表になれる。代表になることは過程にすぎない」と、代表入りでなく、その先を見据える重要性を説いた。東京五輪出場への切磋琢磨(せっさたくま)が、日本女子のレベルを高めることは間違いない。