世界33位の錦織圭(28=日清食品)が、3回戦で完敗した。2大会連続優勝で、先週のBNPパリバオープンで王者フェデラー(スイス)を下し、マスターズ大会初優勝を飾った同6位のデルポトロ(アルゼンチン)に2-6、2-6の72分で敗れた。次戦は4月15日開幕のマスターズ・モンテカルロ大会を予定。

 決して悪くないスタートだった。集中力もあり、課題だった第1サーブの確率も高かった。しかし、それが持続できず、ミスが出た時の精神面にもろさが出た。「小さな自信や安定感が足りていない」と課題を挙げる。強い相手に立ち向かうだけの自信はまだ戻っていなかった。

 相手のデルポトロは両手首を手術。14、15年はわずか2年で6大会しか出場できず、16年1月には世界ランクが1000番台に落ちた。そこから見事にトップ10へと復活を果たした。錦織にとっては、最高のお手本でもある。

 1月下旬に、ツアー下部大会で復帰し5大会を戦った。想定外は40度の高熱を出し風邪をひいたこと。先週の大会を欠場し「100%の状態で臨めなかったので悔しい」と話す。4月からクレーシーズンが幕を開ける。今年は試合数をこなすため、6年ぶりにモンテカルロに出場する。