大変、困っています。柔道の17年世界選手権男子100キロ級覇者のウルフ・アロン(22=了徳寺学園職)が3日、自身のスマートフォンを紛失した。

 2日から東京・味の素ナショナルトレーニングセンターでの代表強化合宿に参加。1月に左膝を手術して現在は別メニューでリハビリに励み、全日本実業団体対抗大会(6月、福岡)での実戦復帰を目指している。

 ウルフは3日午前9時ごろ、隣接する国立スポーツ科学センター(JISS)でウエートトレーニングを約1時間30分行った。スマートフォンも持参し「圏外」だったため「フライトモード」にしたという。トレーニング終了後、スマートフォンがないことに気づき、受付で紛失物や忘れ物を確認したが「なかった」という。iPadも所持していたため位置情報やメッセージなどを残して現在も捜索中だ。ウルフは「大変、困っています。体重が増えたこと以上にスマホが手元にないことが不安で不安で…。まさに現代病です。誰かが誤って持っていってしまった可能性もある。見つけた方、お願いですから返してください」と呼び掛けた。

 太りやすい体質のウルフは、まだ本格的に稽古が再開できていないため体重は112キロまでになった。今年9月の世界選手権(アゼルバイジャン)代表でもあるため、男子代表の井上康生監督は「順調にけがは回復していると感じるが(体が)大きくなりすぎ。馬力がある選手だし、9月までにやるべきことは分かっていると思う。力をつけた上で(昨年の世界王者を)示せるような試合を期待したい」と話した。