アメリカンフットボールの定期戦での悪質な反則行為で関学大の選手を負傷させた日大の選手の会見が22日、都内の日本記者クラブで行われた。

 会見に出席したのは日大の宮川泰介選手(20)。丸刈り頭で報道陣の前に現れた。

 今月11日には宮川選手が親と直接謝罪したいと日大の内田正人前監督に申し出たところ、止められたという。そのため、代理人弁護士に相談するに至ったという。西畠正弁護士は、今回の会見について「顔を出さない謝罪はないと会見を決意した」と説明。また「反則行為の指示があったことを明らかにするのが会見の趣旨」と述べた。

 宮川選手は冒頭で関学大の選手関係者へおわびの言葉を続けた上で「やる気がないならやめろ。相手のクオーターバック(QB)をつぶすなら試合に出してやる」と指示されたことを明かした。内田前監督に対し「QBを潰すので試合に使ってくださいと伝えたところ「やらないと意味がないよ」と返されたという。さらに「「監督、井上コーチから1プレー目からQBを潰しに行け。試合前に井上コーチから『できなかったじゃ済まされない』と言われた。秋の関西学院大の試合でQBがケガをしていれば得だろう」などと生々しく当時の追い込まれた状況を語った。

 また、今月上旬には日本大学選抜を辞退するよう内田前監督から命令されていたという。その内田前監督については「意見できる存在ではなかった」と話した。