アメリカンフットボールの定期戦での悪質な反則行為で関学大の選手を負傷させた日大の宮川泰介選手(20)が22日、都内の日本記者クラブで会見を行い、反則行為の指示があったことを明らかにした。

 宮川選手は6日の試合で、パスを投じた後に無防備だった関学大クオーターバック(QB)に背後から激しくタックルした。日大内田正人前監督(62)は、今回の件の責任は自分にあるとして、19日に辞任を表明したが、この危険なプレーを指示したか否かについては、言及を避けていた。

 宮川選手は、試合の数日前から内田前監督から「気合が足りない」と注意を受け、井上コーチには「相手のQBをつぶせば、秋の試合でいなくなって、こっちの得だろう。定期戦がなくなってもいい」と指示を受けていた。また、内田前監督には5月4日に、選出された日本代表も辞退するよう言われていた。

 6日の試合当日、宮川選手は関学大QBを「つぶし」にいくか再度確認。井上コーチからは「1プレーでつぶせ」、内田前監督からは「やらなきゃいけないな」と念を押され、危険なタックルに至ったと説明した。

 内田前監督は怖い存在だったか、との問いには「はい」と答えたが、「指示があったにせよ、やったのは私」と自らの責任であると強調した。

 今後については、「この先アメリカンフットボールをやるつもりはありません」と話した。