東京五輪新種目のサーフィンで金メダルを目指す五十嵐カノア(20=木下グループ)が9日、東京五輪会場の千葉・一宮町の釣ケ崎海岸で練習を公開した。 日本人の両親のもと、米国で生まれた五十嵐は米国・カリフォルニア州を拠点に、世界各地で行われる最高峰のチャンピオンシップツアー(CT)を転戦中。今季はすでに5戦に出場し、最高位は9位で、現在CTランキング23位。

 大会の合間に急きょ帰国し、海外と比べて勢いのない日本の波に新しいサーフボードを試した。五十嵐は表が白、裏が赤の新しいサーフボードを手に「日本を意識しました」と笑顔。1時間ほど海に入って波に乗り、高いエアリアルも決めた。「水も温かかったし、気持ちよかった」と、幼少期からたびたび練習に訪れなじみ深い一宮の海の感触を確かめた。

 五十嵐は昨季までCTに米国選手として出場していたが、今季から登録を変更し、日本選手として出場している。日本サーフィン連盟の強化指定も受け、日本代表として東京五輪を目指す地盤は整った。9月に愛知・田原市で行われる世界選手権に向け「金メダルを目指す」と宣言。東京五輪に向けては「子どものときから日本代表でやりたいと思っていた。これからメンタル面も強化して、体もボードも準備して集中していきたい」と意気込んだ。