男子シングルス準々決勝で、張本智和(14=エリートアカデミー)が、リオ五輪(オリンピック)王者で世界選手権個人戦2連覇中の馬龍(中国)を4-2で撃破する大金星を挙げた。絶対王者を相手にいきなり3ゲームを先取した。ギアを入れた相手に第4、5ゲームを奪われたが、そこから再び集中し、一気に飲み込んだ。

 小6だった15年1月の初対戦では4-0で完膚無きままに打ちのめされた。あれから約3年。憧れの人と言ってきた選手に初めて勝利したが、「やりやすかった。馬龍に勝つより優勝したい」と強気だった。

 大物食いが代名詞になった。4月のアジア杯で世界ランキング1位の樊振東(中国)を破り、1日の中国オープン1回戦で12年ロンドン五輪金メダルの張継科(中国)を4-0のストレートで撃破した。打倒、中国人を掲げる日本をまさにけん引する存在になった。男子代表の倉嶋監督も「少しずつ金メダルを目指す選手になってきた」と高評価を与える。20年東京五輪での金メダルへ、打倒中国の旗印になる。