ジャカルタ・アジア大会に向けてレスリングの男子フリースタイル代表が10日、都内で練習を公開した。

 57キロ級代表の高橋侑希(24=ALSOK)は、アジアを通過点と捉える。昨年の世界選手権で日本男子のフリースタイルで36年ぶりに金メダルを獲得。連覇を狙う今年に向け「世界チャンピオンになった実感はない。まだまだ未熟なチャンピオン。連覇するために、その前にアジア大会があるのはプラス。内容を求めて結果を残したい」と意気込んだ。

 悔しさが原動力だ。リオ五輪(オリンピック)は代表に手が届く位置にいたが、出場権をかけた15年全日本選手権3回戦で敗れ、上位入賞を逃し、代表入りはかなわなかった。そこから自分の持ち味である積極的に攻めるレスリングに磨きをかけ、世界王者まで駆け上がった。それでも「気負うと結果がでないタイプ。ビッグマウスはしないですよ」とおごることはない。

 約1週間に迫ったアジア大会へ「調子はそこそこ。上げていくというよりは普通の感じでいけば力は出せる」と平常心で挑む。